2007年01月11日

「駄文」その2 変な色の空(by 妖精さん)

この文章は、おそらく妖精さんの手によって書かれ、最近ハードディスク内で発見された文章です。
妖精さんについての詳細は前に投稿した『駄文その1 走る人々』に書いていますので、そちらの方をご覧下さい。


 あ?ホームステイはどうだったって?
 どうだった、って最悪だよ。いや?あいつは確かにいい子だったさ。
 きちんと言うことも聞いてくれたし、色々手伝いもしてくれた。本当にいい子だったのさ。
 でも、聞いてくれるか?あいつが一番最初に言ったこと。
 あいつがここにくるの初めて、って言ってたし、それにホームステイってことだったから、家族総出で港へ迎えに行ったんだよ。
 いや、そこまでは良かったんだ。きちんと時間通りにきて、きちんとトラブルもなく俺らのところにきて、きちんと挨拶して。
 家に行くまでの道で起きたんだよ。
 その日は、今までに無いってほどの晴れっぷりでさ、今日ほどドライブするのにいい気分な日はない、ってほどだったんだ。
 だからな、車を運転してる俺も気分がよくなって、ついつい鼻歌なんて歌っちゃってな。
 後ろの席に乗ってるあいつとか、息子とか他の家族も話で盛り上がってたんだよ。
 そしたらな、ふとあいつが空を見上げて言ったんだよ。なんていったと思う?
 「空、変な色してますね。」だぞ?
 俺は、生まれ育ったこの街に何十年も暮らしてきてよ、多少なりとも誇りってもんがあるんだ。
 ここの空は世界一だって信じてたし、そして今も一緒さ。絶対にここの空は世界一、いや宇宙一だと思う。
 実はホームステイが終わってあいつが帰った後、呼ばれたからあいつの故郷に行ってきたんだよ。
 ここの空と比べてみたけどな、あいつの故郷の空のほうがよほど変だっての。あんなところで生活するなんて、反吐が出るね。
 ったく、分かり合えたつもりでも分かり合えてねえのかな。火星人と地球人って。


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posted by BAA at 09:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | 妖精さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「駄文」その1 走る人々(by 妖精さん)

昨日予告した通り、パソコン整理中に発見したおそらく妖精さんが書いたと思われる駄文を投稿します。
くだらなくったって、怒っちゃいけません。私は本当に書いた覚えがないんですから。妖精さんは、マスターアップ寸前のゲームプログラマーさんなんかのところにちょくちょく現れて、勝手にプログラムを作ってくれます。
でも、妖精さんが作ったプログラムはバグだらけなので、デバッグするのが大変なのです・・・。(火の玉コミックスの某記事風に)


 そこは、騒がしい声で満たされていた。
 風が乾いた土を吹き荒らし、見渡す限り何もない荒野。
 「ウオオオオオォォォオオォォオオォッ!!!」
 と叫びながら、100人を超える人々はある一方向に向かって走っていた。

  向かう先にいるのは、見るからに人相の悪い10人ほどの男。
  男達は人々の頭を銃で打ち抜いては、にやにやと笑っている。
 「殺されるかもしれない」という緊張感などまるでなく、時には冗談を言い合いながら実に楽しそうに人々を殺している。

 一方、撃ち殺されるばかりの群衆は武器など何も持たず、ただ叫びながら男達の下へ走っていた。
 「殺されるかもしれない」という緊張感などまるでなく、時には奇声をあげながら実に楽しそうに走っている。

 人相の悪い男達のうちの一人が、笑いながら声を張り上げた。
 「Don't stop!動かないと撃ってやらないぞ!」

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posted by BAA at 09:37 | Comment(0) | TrackBack(0) | 妖精さん | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
 

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